孤独だった君に、僕の全身全霊の愛を…
今日は仕事が休みの日。
日常品を買い、店を出た瑛茉。
「━━━━瑛茉?」
聞き覚えのある声に、ドキンと胸が大きく跳ねた。
背後から呼びかけた人物が、タタタッと駆けてきて瑛茉の前に来る。
「やっぱ、瑛茉だ!」
バサッと持っていたエコバッグが落ちた。
「あ…アキくん……」
「久しぶり!
てか、相変わらず可愛い!」
この人物は、かつて瑛茉が大好きだった男だ。
綿町 昭典。
大学一年の時から二年間、瑛茉と交際していた。
爽やかな好青年で、明るい人気者。
いつも、輪の中心にいるような男。
そんな昭典と瑛茉。
昭典は秀晃と仲が良く、秀晃を通じて知り合った二人。
昭典は瑛茉の控えめではあるが優しく、気遣い上手で、何より笑顔に惹かれ二人は交際した。
当時、昭典は心の底から瑛茉を大切に愛していた。
しかし左目の傷痕や自分の自信のなさから、昭典と真っ直ぐ向き合うことの出来なかった瑛茉。
そのせいで昭典は、真奈を心の拠り所にしてしまったのだ。
誰が悪いわけではない。
真奈は、瑛茉から昭典を取ろうとしたわけではない。
確かに昭典に興味はあったが、純粋に相談に乗っていただけ。
昭典も、本当に瑛茉が大好きだった。
大好きだったからこそ、瑛茉の本心が見えなくて不安を抱えていたのだ。
そんなことは、十分わかっている。
でも昭典に別れを告げられた時、瑛茉の“心が死んだ”のだ。
それから更に“片浜 瑛茉”の存在を消し、生きることも半ば諦めたのだ。
エコバッグを拾った昭典は、瑛茉にを渡す。
「━━━━━瑛茉?
……………あ…俺に、会いたくなかったよな?」
「え?あ…」
「でも、たまたまだからな!
ほんとに、不可抗力!」
「うん」
「元気にしてた?」
「うん」
「今は、何してんの?」
「買い物」
「そうじゃなくて(笑)
仕事とか!」
「◯◯で、清掃員をしてるの」
「へぇー!
ヒデと同じ会社か!
恋人…は…?出来た?」
少し言いにくそうに言う、昭典。
「恋人ってゆうか、旦那さんが出来たよ」
「え……旦…那?
瑛茉、結婚したのか?」
「うん」
「相手は!?どんな奴!?」
思わず、掴みかかった。
「え…ちょっ…アキく…!!」
眉間にシワを寄せると、昭典は「あ…ごめん…」と項垂れるように離れた。
日常品を買い、店を出た瑛茉。
「━━━━瑛茉?」
聞き覚えのある声に、ドキンと胸が大きく跳ねた。
背後から呼びかけた人物が、タタタッと駆けてきて瑛茉の前に来る。
「やっぱ、瑛茉だ!」
バサッと持っていたエコバッグが落ちた。
「あ…アキくん……」
「久しぶり!
てか、相変わらず可愛い!」
この人物は、かつて瑛茉が大好きだった男だ。
綿町 昭典。
大学一年の時から二年間、瑛茉と交際していた。
爽やかな好青年で、明るい人気者。
いつも、輪の中心にいるような男。
そんな昭典と瑛茉。
昭典は秀晃と仲が良く、秀晃を通じて知り合った二人。
昭典は瑛茉の控えめではあるが優しく、気遣い上手で、何より笑顔に惹かれ二人は交際した。
当時、昭典は心の底から瑛茉を大切に愛していた。
しかし左目の傷痕や自分の自信のなさから、昭典と真っ直ぐ向き合うことの出来なかった瑛茉。
そのせいで昭典は、真奈を心の拠り所にしてしまったのだ。
誰が悪いわけではない。
真奈は、瑛茉から昭典を取ろうとしたわけではない。
確かに昭典に興味はあったが、純粋に相談に乗っていただけ。
昭典も、本当に瑛茉が大好きだった。
大好きだったからこそ、瑛茉の本心が見えなくて不安を抱えていたのだ。
そんなことは、十分わかっている。
でも昭典に別れを告げられた時、瑛茉の“心が死んだ”のだ。
それから更に“片浜 瑛茉”の存在を消し、生きることも半ば諦めたのだ。
エコバッグを拾った昭典は、瑛茉にを渡す。
「━━━━━瑛茉?
……………あ…俺に、会いたくなかったよな?」
「え?あ…」
「でも、たまたまだからな!
ほんとに、不可抗力!」
「うん」
「元気にしてた?」
「うん」
「今は、何してんの?」
「買い物」
「そうじゃなくて(笑)
仕事とか!」
「◯◯で、清掃員をしてるの」
「へぇー!
ヒデと同じ会社か!
恋人…は…?出来た?」
少し言いにくそうに言う、昭典。
「恋人ってゆうか、旦那さんが出来たよ」
「え……旦…那?
瑛茉、結婚したのか?」
「うん」
「相手は!?どんな奴!?」
思わず、掴みかかった。
「え…ちょっ…アキく…!!」
眉間にシワを寄せると、昭典は「あ…ごめん…」と項垂れるように離れた。