孤独だった君に、僕の全身全霊の愛を…
「ゆっくりでいいからね………!」

ソファに並んで座り、真絋が瑛茉の手を握っている。
反対の手は、瑛茉の頭をゆっくり撫でていた。

瑛茉は、深呼吸をして昭典のことを話した。


「━━━━ビックリしちゃった!
買い物から帰ろうとしたら、彼がいたんだから。
…………でも、結果的に再会できて良かったなって思う。
ちゃんと、彼のことを真っ直ぐ見て思いを伝えられたし。
それに………」

「ん?」

「……//////」

「瑛茉?それに?」

「やっぱり、真絋のこと大好きだって思えたの……!
真絋が“守る”って言ってくれたこと、スッゴく嬉しかった!
私が私を傷つけないように、守るよって言ってくれたこと」

「うん!」

「私、初めてなの。
“頑張ろう”って思ったの。
真絋に出逢うまで、卑下したり、控え目に生きたり、生きることを諦めたりしてた。
“このまま、存在を消して死にたい”って。
でも、真絋が“生きよう、頑張ろう”って思わせてくれた。
ありがとう!!」

「フフ…僕も、ありがとう!」

「え?」

「僕も、初めてだよ!
こんなに人を愛しいと思えたこと。
独占欲とか、離れたくないって思うことも。
それに甘えたりとかも、したことなかった。
甘えられる方が断然多かったし。
ほら、前にも言ったように面白くないとか言われてたし。
…………僕ね。
動揺ってあんまりしたことないんだ。
いつも、何事にも冷静を保っていられた。
会社でのトラブル、ヤスとか友達との喧嘩、元カノに浮気された時も。
いつも、取り乱すことなんてなかった。
なのに……
瑛茉に関することは、ペースが乱されるんだ。
瑛茉の口から他の男の名前が出たり、この前の飲み会も、元彼がいたんじゃないかとか気が気じゃなかった」

「そっか!
フフ…真絋も、私のこと大好きなんだ!
…………なんて(笑)」
照れたように笑う、瑛茉。

「うん、大好き!大好きだよ!」
そんな瑛茉を抱き締め言う。
そして頬をすり寄せ、続けて言った。

「好きすぎて、どうしたらいいかわからない位に……」

瑛茉に向き直り、頬を包み込む。
自然に、二人の口唇が重なった。

真絋の口唇が、頬や首にチュッ!チュッ!と移動する。

「え?ちょ…/////真絋!?//////」

「ん?このまま、シよ?」

「え?え?
で、でも、ご飯まだ…」

「うん、ご飯より瑛茉がいい!」

「じゃ、じゃあ、シャ…シャワー……」

「ううん、我慢できない!」

「でも、でも…」

「ほら、もう…黙って?」
瑛茉の口唇をなぞる。

そして、瑛茉を抱き上げた。
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