孤独だった君に、僕の全身全霊の愛を…
それから、釣りを楽しんだ二人。

初心者の瑛茉に、丁寧に優しく教える真絋。
不意に触れる真絋の手が、瑛茉をドキドキさせ続けていた。

“僕、片浜さんのこと好きみたい”

更にこの言葉が、瑛茉の頭の中をぐるぐる回っていた。


「片浜さん!見てー」

「わっ!?凄い!大きいー!」

「フフ…」

瑛茉に釣った魚を見せ、満面の笑みの真絋。
まるで少年のように、キラキラ輝いていた。

「……っ…/////」

楽しい━━━━━

もっと北三条さんといたい。
もっと北三条さんのことが知りたい。

私も、北三条さんのこと…………


「━━━━楽しかったね~!」
「はい!
北三条さんのおかげで、凄く豪華なランチでしたし!
ありがとうございます!」

「フフ…僕も自分でびっくりしてる!
あんな大きな魚、初めて釣ったんだもん!」
「そうなんですか!?
あんなに手慣れてたのに」


“プレゼントしたい物がある”
と言われ、デパートに向かった二人。

「━━━━帽子…ですか?」
「うん!
可愛いの、見つけたんだ!
片浜さんに似合うと思って!
━━━━あ!これこれ!」

そう言って取り、瑛茉に被せた。

「うん!思った通り!
似合う~!
これなら、外で前髪がなびくことも抑えられるし、左目のこと気にしなくて済むでしょ?」

「え?」

「片浜さん、左の前髪触るの癖になってるよね?
さっき、魚釣りしてる時も何気に気にしてたし」

「あ…ごめんなさい…」

「ううん!謝ることじゃないよ!
ただ、少しでも気にならないようにしてあげたくて!
僕アウトドア派で、もっと連れて行きたい所があるしね!」

「北三条さん…/////」

狡い……
そんなことされたら、もっと…/////


そして今度は、高台にある小さな丘に連れていかれた。

「ちょうど良いかな……」
と、真絋が呟く。

「え?」

「見て!片浜さん!」

「え?
━━━━━━!!!?綺麗…//////」

真絋の指差す方を見ると、ちょうど夕日が落ちようとしていた。
それがあまりにも綺麗で、瑛茉は見入っていた。

「フフ…綺麗でしょ?」

「はい…!凄く…!」

瑛茉は、隣に立つ真絋を見上げた。

夕日に照らされた真絋が、ある意味夕日よりも綺麗だ。
ドクン、ドクンと、胸が高鳴る。


ヤバい…!!!
このままじゃ、取り返しがつかなくなる。
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