甘さをもっと、
【01.】勉強は、甘くない
「...........................」
「ねぇ............っ、?」
私、矢代沙菜は、
ただいま、幼なじみと。
もうすぐある、
高校生になって初めてのテストがあるから。
リビングにて、
勉強中...........................のハズなんだけど。
分からない所があるから、聞きたいのに、
声をかけても気づいてない様子の幼なじみ。
「..............................」
「ねぇ、あっくんってば!」
さっきよりも大きく声を出して、
更に、テーブルをぐるっと回って、
あっくんに、近づいて腕をゆする。
「.........え、あーなに?てか、沙菜いたんだ、」
腕をゆすったところで、
気づいてはくれたけど...........................
〝沙菜いたんだ、〟って、
さっきからいたのに.....................