七夕に、願いごと


「.........っ、ぅ、だって、」



そう言う私の手先は、プルプル震えてて。



それを察知したように、
私の手に被せるようにペンを持つ七星くん。



「.........っ、小姫。俺さ、
俺の願いごと書くから、受け取って、」



そう呟いて、短冊を書き進める七星くん。



短冊を書き進めてる間も、
ずっと、私の手に被せたままだし、
後ろから、抱きしめたままの七星くん。



かっ、書きにくいと思うのに...............



そんなことを考えなきゃ、
身が持たないほど、私の心臓はバクバク。



だって、七星くんとこんなに密着したのは、
後にも先にも、いまが初めてだから............



バクバク、ドキドキし過ぎて。



(ぅ、もうダメっ‼︎)



って、心の中で叫んだ瞬間。


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