七夕に、願いごと


〝彦星さま〟と〝織姫さま〟は、
お互い想いあってたけど。



決まりで、
〝1年に1度〟しか会うことが出来なかった。



でも、〝1年に1度〟じゃ、本当は嫌って、
そう思ってた〝彦星さま〟と〝織姫さま〟



「俺が、小姫のこと好きだから」



その真っ直ぐな言葉に驚いて、
つい、七星くんの方を見ればぶつかるのは視線。



視線がぶつかると、
七星くんは凄くカッコよくて...............



「〝彦星さま〟よりも遠い人じゃん、」



出て来たのは、いま、言うことじゃない言葉。



「遠くないし。それに、
これからは傍にいたい、だめ?」



いつもよりうんと、脳に響く甘い声。



そんな声を、
出しちゃう七星くんがズルくて...............


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