風が吹いたら、君と世界を変える
「俺、お前から血を貰えないと困るんだけど」

「分かってるよ!私、約束を守れる偉い女の子だよ!?」

「じゃあ、早く元気になれよ」

「えー、じゃあ、私が大志から血を貰って、大志の栄養奪っちゃうとかどう!?」

私はクスクスと笑いながら、そんな冗談を言った。


「いいよ。羽乃愛が元気になるなら、どれだけでも俺の血をやるよ」


「もう!それじゃ、私の方がヴァンパイアになっちゃうよ!」

そんな軽口を叩きながらも、大志の優しさに涙が溢れそうだった。
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