風が吹いたら、君と世界を変える
看護師さんが電話に出ると、少し慌てた様子だった。

「ごめんね、羽乃愛ちゃん。ちょっと行かなちゃいけなくて。このガーゼで血を取ったところを抑えててくれる?」

「はーい、任せて!」

私は看護師さんからガーゼを受け取り、採血した場所を抑えた。

看護師さんがパタパタと私の病室を出ていく。

その時、窓から風が思いっきり吹いた。

そして、気づいたら私の横に同い年くらいの男の子が一人。

「うわっ!え!誰!?」

え、もしかしてお迎えがもう来た!?

いや、それはない!はず!

だって、私、まだ生きる気満々だよ!?
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