風が吹いたら、君と世界を変える
「はぁ、じゃあ、いつか病気が治って元気になったらあげる」

私は仕方なくそう言った。

「え?お前の病気治んの?」

「デリカシーなさすぎない!?殴るよ!?」

私は思いっきり拳を掲げた。

「だって、お前の顔色やばいほど悪いけど」

そのヴァンパイアが私の顔を覗き込む。

「そうだよ。悪いよ。でも、諦めるのはいつでも出来る」

「お前、本当に中学生?」

「病気歴が長いと大人びるんですー」

私はそいつにあっかんべーをしてやった。
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