聖女さまがいっぱい!(聖女ショートショート集)
 神官長は即座に却下した。

 我が国には聖女が必要である、と。特に強大な力を持つ彼女を退職させるわけにはいかないという。

 退職を恐れた神官長により、聖女への監視は強くなった。これでは脱走することはできないだろう。

 聖女は考える。

 前聖女は素行不良で追放になった。

 ならば自分も聖女らしからぬ行動をとれば追放になるのでは。

 明日やろう、と決意して聖女は眠った。



 翌日、聖女の国は滅んだ。

 聖女が力加減を間違えたせいだった。

〜終〜
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