心の星
そこには、颯樹が立っていた。

「いや、なんでもない」

「あ、そう」

俺は少し迷ってから尋ねる。

「なあ、…灯のこと、好き?」

颯樹は顔色ひとつ変えず答えた。

「好きだよ」

「…かなわない」

「ん?なんか言った?」

「ううん、何も言ってないよ、兄貴」
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