心の星
「初めまして、宵野湊人です。よろしくお願いします」

前に立ち挨拶する彼をまじまじと見つめる。

その時、彼と目が合った。

少し驚いた顔をしたあと、微笑んだ。

(み、なと…)

私は声には出さずに口の中でつぶやいた。

似合う名前だと思った。

「宵野の席は窓側の1番後ろだ、仲良くしてやれよ」

湊人が私の隣を通る。

私は俯いて湊人が横を過ぎるのを待った。

しかし我慢できなくて少し顔を上げるとちょうど目の前に湊人がいた。
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