心の星
けれど今の俺にはもう何も感じなかった。

柵にもたれてぼんやり眺めながら思わず呟く。

「俺がいなければよかったのかな」

「なにしてるの?」

そのとき後ろから女の子の明るい声が聞こえた。

俺は答える気力がなくて無視したがその子は気にせず話しかけてくる。

「景色見てるの?ここ綺麗だよね」

気がつけばその子は俺の隣まで来ていた。

俺は驚いた。

その子は灯だった。

昔は颯樹と灯と3人でよく遊んでいた。
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