心の星

「好きだよ」

「ねえ灯、空を見上げて、目を閉じてみて」

「え?」

突然言われたことに驚きつつ私は従う。

「こうするとね、昼には見えないはずの星が心の中で照らしてくれるんだよ」

「…っ!」

「灯、これはね、昔灯が俺に教えてくれたんだよ」

確かに私は昔、この公園で誰かにこれを言った。

その人が湊人だったなんて。

「俺さ、あのとき、今の灯みたいにいなくなりたいって思ってたんだ。けど灯の言葉で俺は救われた。その後もずっと。俺がどんなに孤独で辛くても灯は見てくれてるって思って」
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