一途な御曹司の甘い溺愛~クズ男製造機なのでお付き合いできません!~
たとえ同室でなにかあっても、なにもなくても、困ることはないと言える。
車を降りた悠司は待機していたドアマンに車のキーを預けると、助手席側に回り込んでドアを開けた。
紗英が降りようとすると、彼はてのひらを差し出してエスコートする。
まるで王子様がお姫様に対するような扱いだ。
恥ずかしいけれど、振り払ったりするほうが目立つと思い、紗英はおとなしく悠司のてのひらに自らの手を重ねる。
そうしてつないだ手を掲げられ、壮麗なラグジュアリーホテルの玄関をくぐった。
豪奢なロビーにずらりと並んだ瀟洒な椅子のひとつに、紗英は導かれる。
「ちょっと待っていてくれ。チェックインしてくる」
「はい」
手を離した悠司はコンシェルジュデスクに向かった。
手続きを済ませた悠司は優雅な足取りで紗英のもとへ戻ってくる。彼は、するりと、再び紗英の手を取る。
「さあ、部屋へ行こう」
「あの……桐島課長」
「ふたりきりのときは名前で呼んでくれ。紗英」
「それじゃあ……悠司さん。出張で来ているのに、私までこんな豪華なホテルに宿泊できませんから、私だけビジネスホテルに泊まります」
「なにを言い出すんだ。そんなワガママを言ってると、お姫様抱っこで部屋に運ぶぞ」
「それはちょっと……冗談はやめてください」
「俺はいつでも本気だ」
悠司は真剣な表情をしている。しかも彼は紗英の手を離そうとしない。
紗英は観念して、このホテルに悠司と宿泊することにした。
エレベーターに乗り込むと、悠司が最上階のボタンを押す。
そのとき、くいとつないだ手を引かれたので、紗英はバランスを崩した。その隙に軽々と横抱きにされてしまう。
「きゃあっ! お、下ろしてください。まだエレベーターの中なんですよ!」
「別のホテルに泊まるなんて言って、俺を怒らせるからお仕置きだ」
悠々と言った悠司は、到着したエレベーターから紗英を横抱きにしたまま下りる。
スイートルームは最上階に一部屋という仕様だったため、ほかの客には会わなくて済んだ。
カードキーでロックを外し、扉を開けた悠司が室内に入る。紗英は抱き上げられたままなので、彼の肩にしがみついていることしかできない。
広い室内はリビングと寝室の二部屋がつながっており、奥の窓からは煌めく夜景が見えた。フットランプでわずかに照らされた室内には、すでにふたりのキャリーケースが運び込まれている。
寝室のベッドがツインではなく、キングサイズのベッドひとつなのを目にした紗英は、どきりと胸を弾ませた。
もしかして……悠司さんは私との夜のために……?
期待してしまうなんて、はしたないとわかっているのに、胸のときめきを止められない。
けれどベッドの前まで運ばれて、すとんと体を下ろされた。
なんだか拍子抜けしてしまい、紗英はぱちぱちと瞬きを繰り返す。
「あ、それでは……お風呂のお湯を入れてきますね」
「待った」
バスルームへ行こうとすると、腕を取られる。そのまま搦め捕られて、逞しい体に抱きすくめられた。
解放されたと思ったら、悠司の熱い体に抱きしめられて、紗英は混乱する。
「今日一日中、我慢してたよ。紗英にキスしたくて、たまらなかった」
「え……あ、ん」
情熱的な台詞とともに、熱いくちづけが降ってきた。
頤を掬い上げられて、濃密に唇を重ね合わせる。
チュ、チュと淡い音色が鳴ると、すぐにくちづけは深いものに変わっていった。
悠司の雄々しい舌が唇の合わせをノックする。彼に応えて、紗英は薄く唇を開いた。
すると、ぬるりと獰猛な舌がもぐり込み、舌根をくすぐる。
絶妙な舌技で紗英の舌は瞬く間に搦め捕られて、敏感な粘膜が擦り合わされた。
「んん……ふ、ん……」
チュ、チュクと濡れた音が静寂なスイートルームに響き渡る。
濃厚なキスに頭が痺れて、ぼうっとする。
唇が離れると、互いの口端を銀糸がつないだ。
悠司は真摯な双眸で紗英を見つめる。
「抱きたい。きみが可愛すぎて、もう抑えがきかない」
「あっ……ん」
ベッドに押し倒されて、服を脱がされる。
獰猛な猛獣のように求められて、紗英の胸は昂揚した。
キャミソール姿になった紗英を腕の檻に囲い、悠司は独占欲を滲ませて呟く。
「きみは、俺のものだよ」
チュと頬にくちづける唇は、どこまでも優しい。
ベッドに手をついた悠司に、情欲に濡れた双眸を向けられる。
こくん、と紗英の喉が鳴る。
彼に抱かれたい、と心が求めているのを、はっきりと感じた。
極上の獲物を捕らえた悠司は、首筋を甘噛みしながらキャミソールを脱がしていく。
車を降りた悠司は待機していたドアマンに車のキーを預けると、助手席側に回り込んでドアを開けた。
紗英が降りようとすると、彼はてのひらを差し出してエスコートする。
まるで王子様がお姫様に対するような扱いだ。
恥ずかしいけれど、振り払ったりするほうが目立つと思い、紗英はおとなしく悠司のてのひらに自らの手を重ねる。
そうしてつないだ手を掲げられ、壮麗なラグジュアリーホテルの玄関をくぐった。
豪奢なロビーにずらりと並んだ瀟洒な椅子のひとつに、紗英は導かれる。
「ちょっと待っていてくれ。チェックインしてくる」
「はい」
手を離した悠司はコンシェルジュデスクに向かった。
手続きを済ませた悠司は優雅な足取りで紗英のもとへ戻ってくる。彼は、するりと、再び紗英の手を取る。
「さあ、部屋へ行こう」
「あの……桐島課長」
「ふたりきりのときは名前で呼んでくれ。紗英」
「それじゃあ……悠司さん。出張で来ているのに、私までこんな豪華なホテルに宿泊できませんから、私だけビジネスホテルに泊まります」
「なにを言い出すんだ。そんなワガママを言ってると、お姫様抱っこで部屋に運ぶぞ」
「それはちょっと……冗談はやめてください」
「俺はいつでも本気だ」
悠司は真剣な表情をしている。しかも彼は紗英の手を離そうとしない。
紗英は観念して、このホテルに悠司と宿泊することにした。
エレベーターに乗り込むと、悠司が最上階のボタンを押す。
そのとき、くいとつないだ手を引かれたので、紗英はバランスを崩した。その隙に軽々と横抱きにされてしまう。
「きゃあっ! お、下ろしてください。まだエレベーターの中なんですよ!」
「別のホテルに泊まるなんて言って、俺を怒らせるからお仕置きだ」
悠々と言った悠司は、到着したエレベーターから紗英を横抱きにしたまま下りる。
スイートルームは最上階に一部屋という仕様だったため、ほかの客には会わなくて済んだ。
カードキーでロックを外し、扉を開けた悠司が室内に入る。紗英は抱き上げられたままなので、彼の肩にしがみついていることしかできない。
広い室内はリビングと寝室の二部屋がつながっており、奥の窓からは煌めく夜景が見えた。フットランプでわずかに照らされた室内には、すでにふたりのキャリーケースが運び込まれている。
寝室のベッドがツインではなく、キングサイズのベッドひとつなのを目にした紗英は、どきりと胸を弾ませた。
もしかして……悠司さんは私との夜のために……?
期待してしまうなんて、はしたないとわかっているのに、胸のときめきを止められない。
けれどベッドの前まで運ばれて、すとんと体を下ろされた。
なんだか拍子抜けしてしまい、紗英はぱちぱちと瞬きを繰り返す。
「あ、それでは……お風呂のお湯を入れてきますね」
「待った」
バスルームへ行こうとすると、腕を取られる。そのまま搦め捕られて、逞しい体に抱きすくめられた。
解放されたと思ったら、悠司の熱い体に抱きしめられて、紗英は混乱する。
「今日一日中、我慢してたよ。紗英にキスしたくて、たまらなかった」
「え……あ、ん」
情熱的な台詞とともに、熱いくちづけが降ってきた。
頤を掬い上げられて、濃密に唇を重ね合わせる。
チュ、チュと淡い音色が鳴ると、すぐにくちづけは深いものに変わっていった。
悠司の雄々しい舌が唇の合わせをノックする。彼に応えて、紗英は薄く唇を開いた。
すると、ぬるりと獰猛な舌がもぐり込み、舌根をくすぐる。
絶妙な舌技で紗英の舌は瞬く間に搦め捕られて、敏感な粘膜が擦り合わされた。
「んん……ふ、ん……」
チュ、チュクと濡れた音が静寂なスイートルームに響き渡る。
濃厚なキスに頭が痺れて、ぼうっとする。
唇が離れると、互いの口端を銀糸がつないだ。
悠司は真摯な双眸で紗英を見つめる。
「抱きたい。きみが可愛すぎて、もう抑えがきかない」
「あっ……ん」
ベッドに押し倒されて、服を脱がされる。
獰猛な猛獣のように求められて、紗英の胸は昂揚した。
キャミソール姿になった紗英を腕の檻に囲い、悠司は独占欲を滲ませて呟く。
「きみは、俺のものだよ」
チュと頬にくちづける唇は、どこまでも優しい。
ベッドに手をついた悠司に、情欲に濡れた双眸を向けられる。
こくん、と紗英の喉が鳴る。
彼に抱かれたい、と心が求めているのを、はっきりと感じた。
極上の獲物を捕らえた悠司は、首筋を甘噛みしながらキャミソールを脱がしていく。