一途な御曹司の甘い溺愛~クズ男製造機なのでお付き合いできません!~
「紗英。紅茶でも飲んで休憩しよう。そろそろ落ち着いてきたから、またプラネタリウムでデートしたいな」
「あ……待って、悠司さん。私、紅茶はちょっと……」
紗英が止めに入ると、悠司は不思議そうな顔をした。
キッチンには、ふたりで買い直したティーポットと、おそろいのマグカップが用意されている。ふたつのマグカップを合わせると、猫がキスをする絵柄になるものだ。店に探しに行ったら、同じものが偶然見つかったのだった。
悠司の手を握った紗英は、笑顔で言った。
「もう、カフェインが取れない体になりました」
「え、それって……まさか……」
はっとした悠司は、紗英の顔を覗き込む。
紗英は幸せそうな顔で、頷いた。
「赤ちゃんが、できたの」
「そうか、できたか!」
喜びを弾けさせた悠司は、紗英を抱きしめた。
月経が訪れないのでもしやと思い、妊娠検査薬を試したら、陽性だった。
病院の産婦人科を受診した紗英は、悠司の子を妊娠したことを知ったのだった。
紗英は旦那様となった悠司の背中に手を回した。
「喜んでくれるんですね。ありがとう」
「もちろんだよ。体を大事にしないとな。……だからしばらく、うちのお茶はノンカフェインにしよう」
「そうですね。ノンカフェインなら、悠司さんと紅茶を楽しめます」
抱擁を解いた悠司はさっそく、ルイボスティーの茶葉を取り出した。
ルイボスティーはノンカフェインなので、妊娠中でも問題なく飲める。
彼はティーポットに茶葉を入れながら、紗英に訊ねる。
「男の子かな、女の子かな?」
「まだわからないです。病院で診てもらったら、妊娠八週だそうです」
「俺はどちらでもいいんだ。健康に生まれてきてくれたなら」
「そうですね。きっと悠司さんに似て、優しい子だと思います」
「生まれてきたら、今度は三人でプラネタリウムが見られるな。楽しみだ」
旦那様が妊娠を喜んでくれて、本当によかった。
紗英は命が宿っているお腹を、そっと撫でる。
リビングに移動したふたりは、ソファに腰を下ろす。
悠司はティーポットから、おそろいのマグカップにルイボスティ―を注いだ。
それを彼は紗英の手に持たせる。
「熱いから、気をつけるんだぞ」
「なんだか今まで以上に過保護になったみたいですね」
「当然だ。きみは身重なんだから。家事も全部俺に任せるように」
「ふふ。頼もしい旦那様ですね」
ふたりはマグカップを合わせて猫にキスをさせると、ルイボスティーを飲んだ。
それは幸福の味がした。
マグカップを下ろしたふたりは、自らの唇でもくちづけを交わすのだった。
「あ……待って、悠司さん。私、紅茶はちょっと……」
紗英が止めに入ると、悠司は不思議そうな顔をした。
キッチンには、ふたりで買い直したティーポットと、おそろいのマグカップが用意されている。ふたつのマグカップを合わせると、猫がキスをする絵柄になるものだ。店に探しに行ったら、同じものが偶然見つかったのだった。
悠司の手を握った紗英は、笑顔で言った。
「もう、カフェインが取れない体になりました」
「え、それって……まさか……」
はっとした悠司は、紗英の顔を覗き込む。
紗英は幸せそうな顔で、頷いた。
「赤ちゃんが、できたの」
「そうか、できたか!」
喜びを弾けさせた悠司は、紗英を抱きしめた。
月経が訪れないのでもしやと思い、妊娠検査薬を試したら、陽性だった。
病院の産婦人科を受診した紗英は、悠司の子を妊娠したことを知ったのだった。
紗英は旦那様となった悠司の背中に手を回した。
「喜んでくれるんですね。ありがとう」
「もちろんだよ。体を大事にしないとな。……だからしばらく、うちのお茶はノンカフェインにしよう」
「そうですね。ノンカフェインなら、悠司さんと紅茶を楽しめます」
抱擁を解いた悠司はさっそく、ルイボスティーの茶葉を取り出した。
ルイボスティーはノンカフェインなので、妊娠中でも問題なく飲める。
彼はティーポットに茶葉を入れながら、紗英に訊ねる。
「男の子かな、女の子かな?」
「まだわからないです。病院で診てもらったら、妊娠八週だそうです」
「俺はどちらでもいいんだ。健康に生まれてきてくれたなら」
「そうですね。きっと悠司さんに似て、優しい子だと思います」
「生まれてきたら、今度は三人でプラネタリウムが見られるな。楽しみだ」
旦那様が妊娠を喜んでくれて、本当によかった。
紗英は命が宿っているお腹を、そっと撫でる。
リビングに移動したふたりは、ソファに腰を下ろす。
悠司はティーポットから、おそろいのマグカップにルイボスティ―を注いだ。
それを彼は紗英の手に持たせる。
「熱いから、気をつけるんだぞ」
「なんだか今まで以上に過保護になったみたいですね」
「当然だ。きみは身重なんだから。家事も全部俺に任せるように」
「ふふ。頼もしい旦那様ですね」
ふたりはマグカップを合わせて猫にキスをさせると、ルイボスティーを飲んだ。
それは幸福の味がした。
マグカップを下ろしたふたりは、自らの唇でもくちづけを交わすのだった。