千秋先生は極甘彼氏。
「早かったね」
「ちあ…柾哉さんこそ早かったですね」
「楽しみすぎて目が覚めた。子どもみたいでしょ?」
千秋先生がハンドルを切りながら苦笑している。今日はプライベートモードだからか眼鏡からコンタクトにしていた。いつもの眼鏡モードも素敵だけど、今日もやっぱりかっこいい。
「全然!私も目が覚めて…。家にいるとまた服に迷いそうだったので慌ててでてきました」
正直に話せば千秋先生が笑ってくれる。
「俺のために考えてくれたの?」
「は、はい」
「嬉しい。ありがとう」
はぅーーーっ。
朝から100万ボルトの笑顔が炸裂して心臓が麻痺しそうになる。こんなにも早い時間から一緒に居られるだけで幸せなのに、もう夜が来てほしくないなんて。
「あとでゆっくり見せて」
「くるくる回りましょうか?」
「そうだね。ネモフィラ畑の中で回ってもらおうかな」
「カカシじゃないですか!」
「ははははっ」
きゅんきゅんきゅんと胸が鳴る。千秋先生の笑う顔が見れただけで涙腺が崩壊しそうだった。
やっぱり寂しかったのかも。
毎日声を聞いていたせいでたった三日話してなかっただけなのに反動が酷い。
「眠かったら寝ていいよ」
千秋先生はそう言ってくれたけど絶対意地でも寝ないつもりだ。だってせっかく一緒にいられるのに寝てしまうなんて勿体無いもん。
「寝ません」
「残念。果穂の寝顔見れると思ったのに」
流し目で見つめられてパッと顔を背けた。
だってめちゃくちゃ色っぽかったから。
朝なのになんかエロいです。
「寝たとしても顔隠して寝ます」
「どうして」
「…白目剥いて涎垂らしてるかもしれないです」
「ふはははは」
自分の寝相なんてわからない。わからないからこそ見られたくない。
「大丈夫大丈夫。どんな寝顔も可愛いから」
「も、もう!そんなの後悔しても知りませんからねっ」
朝から粉砂糖が盛り沢山。シュガーシュガーシュガーです。うまくリアクション取れているのか分からないけど千秋先生が笑ってくれているならいいよね。うん。