千秋先生は極甘彼氏。


 「すごい溢れてるけど。俺何もしてないよ?」
 「…っだって、」
 「ぁあ、ここもこんなに膨らませて」

 かわいい、と耳元で囁かれてさらに体内から蜜が溢れ出す。自然と揺れてしまう腰に応えるよう、彼の指が膨らみを挟んでは軽く押し潰してと弄び始めた。外側を可愛がられているうちに内側が寂しくなる。早く指でかき混ぜてほしいのに柾哉さんは意地悪だ。

 「果穂、言ってごらん?」
 「…っ、ぁ、ぁあああ」

 言ってごらん、って言いながら言わせてくれないのはいつもの柾哉さんだ。
 だけどいつもならキスをくれるのに今日はキスをくれない。その代わりさっきまで焦らしていた指が弱いところばかり撫でてくる。

 下半身が震えて目の前が真っ白に弾け飛んだ。くたりと彼にもたれかかると冷たくなったショーツを脱がされる。

 「っ、ぁ、だめっ。まだ、おふろ、ぁあぁああっ♡」
 
 熱く蠢く肉厚の魔物がぐずぐずになったそこを丁寧に舐めとった。
 達したばかりの下腹部にまた波が押し寄せる。腰をくねらせて「ちょっと待って」と言ってるのに手加減してくれない。

 「ぁっ、ぁああっ、やっ…っ♡♡♡」

 彼の頭を太ももで挟みながら抗議すれば舌の動きが激しくなった。立て続けにイッてしまい、下半身の力がもう入らない。

 「…まさや、さん…っ」

 いつもならそろそろくれるはずなのに、今夜はなかなかその気配がない。
 力の入らない腕を広げると「どうしたの」と私を抱きしめてくれた。
 
 「どうして、くれないの」
 「果穂がナニをほしいか言わないから」
 「…いじわる!」
 「いまさら?」

 むぅと頬を膨らませば、彼がクスクス笑うだけだ。硬くなったそれを隠している布を脱がそうと手でそれを引っ張ると引っかかっていた指から落ちてパチンと肌をうつ音がした。

 「果穂」
 「ぬ、脱がしたかったの」
 「脱がしてどうしたいの?」

 抱きしめられた腕の中でよいしょと脚を彼の腰に引っ掛ける。直接的な単語を避けてどうやって伝えるか考えながら彼を見上げた。

 「ココ、に挿れてほしぃ…です」

 恥ずかしくて恥ずかしくて仕方ない。一生懸命言葉にしているのに柾哉さんは私を胸に抱き込むと盛大にため息を吐き出した。
 
 「…本当、小悪魔。いや、もう悪魔。誰だこんなおねだりを教えたのは」
 「……柾哉さんしかいないよ?」
 「…なら天才すぎだわ」

 顔を見合わせて笑いあってどちらからともなく唇を重ねた。

 
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