BLUE ROSE ー今夜、私を攫ってー
同性どころか異性にだって告白されたことのない私には、正解がわからない。
返答に困っていると、ハタ、と何かに気づいたような麻美が大きな瞳をさらに見開いた。
「えっ、ちがうちがう! そうじゃなくてっ! えっとそれも違うか。もちろん妃翠ちゃんのことは大好きだよっ」
私の両肩をがしっとつかんで。
「それとは別に、ねっ……」
急にしおらしくなって、
「すきなの……大城くんのことが……」
と、ポツリ。
大城、くん?
脳内に流れ込んでくるのは、爽やかで温和な学年1秀才な彼。
「あ、ああっ、そういうことね」
一気に体の力が抜けた。
勘違いした自分が恥ずかしい。