BLUE ROSE ー今夜、私を攫ってー
「うん、今小2」
「ええっ、そんな小さいの! 大城くんいいお兄ちゃんしてそう」
「そうでもないよ」
そのとき、視線を感じて目を泳がせれば。
思った通り、クラスの至る所から女子たちの視線を浴びていた。
大城くんは人気があるから、こんな私が彼と話していることが面白くないんだろう。
大城くんは、私と麻美の会話にこうして顔を突っ込んでくることが度々ある。
理由はわからないけれど……"私"でないことを願いたい。