BLUE ROSE ー今夜、私を攫ってー
今までそんなことも知らなかったなんて、私はどれだけ周りに興味がないのだろう。
「で、どうしてこの人だかり……?」
情報科の生徒が来ることとこの人だかり、どういう関係があるのか。
日頃から情報科に対しては、同じ学校の生徒であることさえ煙たがっているのに。
まるで今は情報科の生徒が来るのを待ち構えているように見える。
「多分だけど、動く彫刻くんが来るんだと思う」
動く彫刻って。
嵐が来るってこと!?
心臓が大きく波打って。
──バンッ。
思わず持っていたペンケースを落としてしまう動揺っぶり。