BLUE ROSE ー今夜、私を攫ってー
「BLUE ROSE。情報科には派閥が色々あって、ほとんどの男子はどこかしらのグループに属してるらしいの。
そうしないと自分の身を守れないんだって。
動く彫刻くん、もとい雪平嵐くんは、その最大派閥のトップ、つまり総長の座についてるの」
情報量の多さに眩暈がしそうになる。
派閥とか不良チームとかトップとか。
それに今、さらっと嵐のフルネームまで言われた。
──雪平嵐
心の中で、ゆっくり反芻した。
昨日一度会っただけでも、ただならぬオーラを感じたけど、そういう立場の人だったとは。
じゃあ、昨日のメンバーはBLUE ROSEの中枢……?