やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない

 寮生の1年生女子が囲むランチのテーブルに、メリッサが案内してくれた。
 明日からはこの1年席に、絶対に座ろう。
 気を取り直して、クラスメートの女子達と会話をやり取りして。
 今日がいつなのか、判明した。


 月曜日に入学して、今日は木曜日。
 火曜日から授業選択のオリエンテーションが2日あって、今日から午後も授業があり、この後、決定された時間割りをひとりひとり受け取るらしい。




 午後からの授業の予鈴が鳴り、全員でだらだらと教室へ向っていると。
 今日も早めに下校出来そうだし、授業が始まって宿題に追われる前の最後の日だから、夕食まで皆で街に繰り出そうと意見が出た。


「シーズンズに行きたいね」

「予約いっぱいだって」

「じゃあ違うとこ?」


 10人以上で甘いものを食べるのは、女子の連帯感を共有するのに必要だとは思うけれど、私は不参加を伝えた。
 以前の私なら、他に用があるからと行かない選択はなかった。
 皆と同じ様に行動しないと、外れてしまうと思っていたのだ。
 外れてしまうことが一番怖かった。



「ジェリー、何で行かないの?」

 行かない理由を尋ねられたので、今日は祖父と約束があって、と答えた。
 これなら、協調性のない女だと文句は出ないと思う。
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