やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない
「伯母様と貴女は、母と私の命の恩人なの。
貴女が訴えてくれた『あー、あー』は赤ちゃんのことよ。
つまり、私。
私を助けてくれて、本当にありがとうございました。
貴女がいなければ、私はこの世に誕生出来なかった。
貴女に偉そうにも出来なかったし、意地悪も言えなかった。
心から感謝します、モニカ・キャンベル」
「……私が?」
「毎回、貴女が正解を出せなくても。
誰も貴女をノックスヒルから追い出したりしません」
「……ずっと? ここに居ても?」
「お母様がね、貴女に謝りたい、って。
伯母様のご実家がモニカを引き取りたいと言ってこられたのに、あの子をお任せ下さい、と言ったのは自分だった。
この部屋の、伯母様の思い出を変えたくなかったのは自分だったのに、貴女のために譲るみたいに受け取らせてしまって。
貴女にも伯母様にも、申し訳ない、って。
許さなくてもいいから、謝罪を聞いてあげてくれる?」
「だって、だって……私だって、叔母様に失礼なことを……
私は何て? 何て言えば……
皆に許して貰えるの?」
「あの、ごめんね?
2回も始めから話すのアレかな、って。
お母様とリアンを隣に呼んでるの。
モニカの気持ち、聞いてたよ」