やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない
「前回の貴方は、クララちゃんが余命わずかだと誤解して(私が告白されたことは絶対に言わない)
それなら、と彼女を連れて帝国へ行きました。
そして申し込んでいた手術の順番が回ってきて側を離れられなくて帰国しなかったのではないかと。
もしくは順番が来たから、とうとうモニカを捨てて、この国から出たのか、どちらかだと思いました。
それに加えて……」
新たに寄生先を探せ、モニカを片付けろ。
何度言っても、サイモンは言うことを聞かない。
それなら、とあの侯爵ならどうしただろうか。
「侯爵は18歳になったクララちゃんを次の駒にしようとして、ハイパー家の養女にした。
彼女の戸籍が出来て旅券が手に入れられたから、貴方はそれでクララちゃんを連れて、ふたりで帝国へ逃げ出したのかも知れません。
貴方が婿入りしたキャンベルの戸籍にはクララちゃんを入れられなくて。
それまであの子は無戸籍で、国外へは出られなかった」
それなら、と彼女を連れて帝国へ行きました。
そして申し込んでいた手術の順番が回ってきて側を離れられなくて帰国しなかったのではないかと。
もしくは順番が来たから、とうとうモニカを捨てて、この国から出たのか、どちらかだと思いました。
それに加えて……」
新たに寄生先を探せ、モニカを片付けろ。
何度言っても、サイモンは言うことを聞かない。
それなら、とあの侯爵ならどうしただろうか。
「侯爵は18歳になったクララちゃんを次の駒にしようとして、ハイパー家の養女にした。
彼女の戸籍が出来て旅券が手に入れられたから、貴方はそれでクララちゃんを連れて、ふたりで帝国へ逃げ出したのかも知れません。
貴方が婿入りしたキャンベルの戸籍にはクララちゃんを入れられなくて。
それまであの子は無戸籍で、国外へは出られなかった」