やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない
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◇ヨエル視点◇
あれは確か俺が16の時。
何月何日だとかは、覚えていない。
最近はちょっと昔のことを、どんどん忘れたり。
反対に不意に、鮮やかに思い出したり。
当時16の俺が通っていたのは魔法学院。
ここは中等部込みで6年の高等学院や芸術学院とは違って、8年で卒業する。
俺は同じ学年の、2つ年上の奴等に囲まれて。
いつも、ひとりだ。
最初は学院始まって以来の天才らしい、と妬まれて。
次に外で怪しい奴等とつるんでいる、と遠巻きにされて。
その結果、怒らせたら何をされるか分からない、と恐れられて。
外で怪しい奴等とつるんでいる、って?
それを見て触れ回った奴も、そこへ出入りしてた、ってことだろ?
学院へ訴えられないのは、そこを追求されるからだろ?
俺は学院内じゃ、完璧に孤高の優等生を演じていた。
コーヒーハウスに出入りするような素行不良な奴の言い分なんか、教官が信じるわけがない。
『スピネル』。
誰かが俺のことを呼びだして。
それが瞬く間に拡がった。
あれは確か俺が16の時。
何月何日だとかは、覚えていない。
最近はちょっと昔のことを、どんどん忘れたり。
反対に不意に、鮮やかに思い出したり。
当時16の俺が通っていたのは魔法学院。
ここは中等部込みで6年の高等学院や芸術学院とは違って、8年で卒業する。
俺は同じ学年の、2つ年上の奴等に囲まれて。
いつも、ひとりだ。
最初は学院始まって以来の天才らしい、と妬まれて。
次に外で怪しい奴等とつるんでいる、と遠巻きにされて。
その結果、怒らせたら何をされるか分からない、と恐れられて。
外で怪しい奴等とつるんでいる、って?
それを見て触れ回った奴も、そこへ出入りしてた、ってことだろ?
学院へ訴えられないのは、そこを追求されるからだろ?
俺は学院内じゃ、完璧に孤高の優等生を演じていた。
コーヒーハウスに出入りするような素行不良な奴の言い分なんか、教官が信じるわけがない。
『スピネル』。
誰かが俺のことを呼びだして。
それが瞬く間に拡がった。