やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない

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 私とモニカを囲んだ魔法士達を掻き分けて、やっとこちらに来れた祖父に、私達ふたりがまとめて抱き締められた瞬間。

 空を覆いだした夕焼けよりも、辺りを照らす閃光が走ったかと思うと、大きな爆発音が聞こえて、地響きがした。 


 倉庫の中で爆発がしたのだ。

 その直後に、また2発小さめの爆発音が続いた。


 通りに面した何棟もの建物の窓ガラスが、一斉に震えて粉々に砕け飛んだが、私達の周囲には見えない結界が張られているように、全て頭上で方向を変えて落ちていく。

 キラキラと光りながら細かいガラスのシャワーが落ちていく様な。
 それ見上げて『綺麗……』と小さな声でモニカが呟いた。
 とても素直な感想なんだけれど、声が小さいのは不謹慎だと自分でも思ったのだろう。


 祖父とサイモンとモニカと、私。

 4人で煙が漏れだした3発の爆発に耐えた倉庫を、見上げた。


「あのひと、大丈夫かな……」

「私の魔法士だもの。
 あんな狂った奴に負けるわけ無い。
 魔法の才能は結構あるの、って……前に本人も言っていたから」

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