やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない
「母の実家が、貴族街の外れにあります。
祖父がそこで商売をしていて。
私がこんな時間にトラブルを起こしたと知られたら、同居を余儀なくされます。
……病院に行かないで私が面倒を見て、パピーは元気になりますか?」
「その、お祖父様のところには連れて行きたくない、ということですか?」
「……」
「分かりました。
これをお渡しします、僕の名刺です」
彼は器用に、眠っているパピーを抱いたまま、ジャケットの内ポケットから名刺を1枚取り出した。
──オーウェン・フィリップス
手触りの良い上質の紙を使った名刺には、ただそれだけ。
「貴女の共犯者の名前です」
元々がそういう性格なのか、それとも冗談でなのか。
フィリップスさんは何かヒーロー的な格好いい台詞を言いたかったのだと思う。
共犯者って?
私は犯罪は犯していませんけど?
と言うのは我慢した。
祖父がそこで商売をしていて。
私がこんな時間にトラブルを起こしたと知られたら、同居を余儀なくされます。
……病院に行かないで私が面倒を見て、パピーは元気になりますか?」
「その、お祖父様のところには連れて行きたくない、ということですか?」
「……」
「分かりました。
これをお渡しします、僕の名刺です」
彼は器用に、眠っているパピーを抱いたまま、ジャケットの内ポケットから名刺を1枚取り出した。
──オーウェン・フィリップス
手触りの良い上質の紙を使った名刺には、ただそれだけ。
「貴女の共犯者の名前です」
元々がそういう性格なのか、それとも冗談でなのか。
フィリップスさんは何かヒーロー的な格好いい台詞を言いたかったのだと思う。
共犯者って?
私は犯罪は犯していませんけど?
と言うのは我慢した。