やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない
26
「喧嘩に巻き込まれて、怪我を?
私は刺されたの?」
「うーん……回避したんだから、もうそれはどうでもいいんじゃない?」
はっきり言いたがらないシアに腹が立ち、私は宣言した。
「どうでもいいわけない、私のことでしょ?
貴女が話さないなら、もういいわ。
助けていただいたのは感謝します。
御礼に今日は居てくださっても結構。
だけど明日には出ていってね!」
子供っぽい最低なやり方だと、自覚はあった。
ここから出ていけ、と切り札にして。
シアに対して穏やかに対応出来ないのは、何故?
話して欲しいと頼めばいいのに、それが出来ない自分が嫌だ。
そしてそんな私を、怒りもせずに余裕な感じで見てくる魔女も嫌。
「変わらないね、ディナは」
如何にも諦めたようなその言い方に。
10年経っても成長しない、と言いたいの、と。
揚げ足を取りたくなる、自分の口を閉じた。
「明日も明後日も出ていきたくないから、少しずつ10年後を話すわ。
いくら、魔力が回復したとは言え、直ぐには戻れないの。
休息して体力を温存させて、来た以上に魔力を増幅させないと、10年後に戻ったあたしは、また子供になるのよ?
魔力増幅は貴女に匿って貰わないと無理。
後はそれこそオーウェンに……」
私は刺されたの?」
「うーん……回避したんだから、もうそれはどうでもいいんじゃない?」
はっきり言いたがらないシアに腹が立ち、私は宣言した。
「どうでもいいわけない、私のことでしょ?
貴女が話さないなら、もういいわ。
助けていただいたのは感謝します。
御礼に今日は居てくださっても結構。
だけど明日には出ていってね!」
子供っぽい最低なやり方だと、自覚はあった。
ここから出ていけ、と切り札にして。
シアに対して穏やかに対応出来ないのは、何故?
話して欲しいと頼めばいいのに、それが出来ない自分が嫌だ。
そしてそんな私を、怒りもせずに余裕な感じで見てくる魔女も嫌。
「変わらないね、ディナは」
如何にも諦めたようなその言い方に。
10年経っても成長しない、と言いたいの、と。
揚げ足を取りたくなる、自分の口を閉じた。
「明日も明後日も出ていきたくないから、少しずつ10年後を話すわ。
いくら、魔力が回復したとは言え、直ぐには戻れないの。
休息して体力を温存させて、来た以上に魔力を増幅させないと、10年後に戻ったあたしは、また子供になるのよ?
魔力増幅は貴女に匿って貰わないと無理。
後はそれこそオーウェンに……」