沼甘総長は、左手の薬指を独占したい


体をよじりながら、大笑いをしている私。


涙が目じりにたまる。

笑いすぎて、涙腺がおかしくなっているんだと思う。



笑っているのか泣いているのか、自分でもよくわからなくなっていたその時。


バン!!


突然、大きな音がした。

木が割れそうなほど、豪快な音。



えっ? 

何が起きたの?



身の危険を感じ、私は椅子に座ったまま硬直化。

涙も引っ込み、体だけでなく表情筋までカッチコチに。


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