スパダリ煎茶家は、かりそめ令嬢を溺愛包囲して娶りたい。
キャリーケースなどを二階から下に下ろすとインターホンが鳴った。きっと由良乃さんだと思い、出る。
「……えっと、どちらさま?」
そこには見たことない男性が立っていてその後ろにも男性がいる。
「すみません、申し遅れました。私は、由良乃和成といいます。由良乃美子の孫です」
「……孫」
「はい、千愛さんの従兄になります。今日はお祖母様がくる予定でしたが、私が赴くことになりまして来た次第です」
この人が優秀なお孫さんかぁ……確か、今は副社長してるって聞いた気がする。自慢げに話をしていた。