スパダリ煎茶家は、かりそめ令嬢を溺愛包囲して娶りたい。
「いつもありがとうございます……あ、大福。これもください。数は五個程」
「かしこまりました。では、大福もお詰めしますね。他のものと別にした方がよろしいでしょうか」
私が問いかけると「あぁ、そうだね。そうしてもらおう」と大宮様が言ったので私は再度「度々申し訳ありません。こちらはご自宅用でしょうか」と聞いた。
「大福は自宅用なのでその小さなパックでいいですよ袋は同じで大丈夫です」
「かしこまりました。ではそのように詰めますね」
私は詰めながら値段を言うと、大宮様はお金を出した。しっかりとポイントカードも持っているからそれも一緒に。
「ありがとうございます。ポイント全部溜まっていますので、次回から好きな和菓子一点だけお選びいただけます」
「え、本当ですか。嬉しいなぁ……じゃあ、次の予約もお菊さんでお願いしようかな」
「ありがとうございます。ぜひ」
大宮様は大量のお菓子を受け取ると「また来るね」と言ってお店から出て行った。