スパダリ煎茶家は、かりそめ令嬢を溺愛包囲して娶りたい。

◇幸せ



 大宮家伝統の仏前式、披露宴が終わってお祖母様や和成さん、お義母様とお義父様に挨拶をすると私たちは今日宿泊するホテルへと移動をした。


「疲れたんじゃない? まだ夜まで時間があるから」

「疲れましたけど……大丈夫です。誓斗さんだってお疲れでしょう?」

「少しだけ、疲れたかもしれないなぁ」


 ホテルへの移動はわずか徒歩五分、ただ隣に移動するだけだ。だけど、式が終わった達成感で一気に疲れが押し寄せている。

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