スパダリ煎茶家は、かりそめ令嬢を溺愛包囲して娶りたい。
どうしよう、私、全く経験ないから幻滅されたらどうしよう。そんなことを考えていれば、誓斗さんは同じパジャマに同じ香りを纏わせやってきた。
「お待たせ、千愛ちゃん」
「はいっ、大丈夫です」
「……緊張してる?」
誓斗さんは心配そうに覗き込み問いかけた。
「少しだけ、してます」
「今日はやめようか。なんでも今日しないといけないわけじゃないんだから」
「……っそれは、いやです」
緊張するけど嫌ではない。むしろ、その逆で……誓斗さんには、触れて欲しい。
「誓斗さん、私は誓斗さんの奥さんになりました。だから、私は誓斗さんに抱いてほしい」
「そう……優しくする。千愛ちゃんを俺にください」
そう誓斗さんは言うと、私の頬に触れて顔を近づけて唇を重ねた。