【コミカライズ】竜騎士様の最愛花嫁
今、世界中でこの質問に対する答えを最も必要としているのは、私ではないだろうか。
しかも、その〝明らかに釣り合いのとれないハズレの婚約者〟が私なのだから、たちが悪い。

レオは英雄竜騎士様で、この若さで王都竜騎士団の第一師団長。さらには、もうすぐ魔法伯も賜る。
こんな行き遅れ没落令嬢を娶らなくても、もっと良家のご令嬢から引く手あまたなのだ。

(これは、レオのためにも私が責任をもって道を正してあげなければ!)

この日、私は強く決意したのだった。


   ◇ ◇ ◇


翌日。
終業時刻になり、王宮図書館の入り口が何やら騒がしいことに気付く。
嫌な予感がして見に行くと、その予感は見事に的中した。

そこには、騎士服の姿で佇むレオの姿が。
王宮図書館の入り口に姿を現した私を見て、レオはパッと表情を明るくする。

「エレン」

レオは微笑みを浮かべてこちらに歩み寄ってくる。
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