【コミカライズ】竜騎士様の最愛花嫁
私は慌てて、レオを図書館の中に引き入れた。

「エレオノーラ。大丈夫ですか?」

入り口が騒がしいことに気付いたアルフレード様がこちらに来る。

「あ、アルフレード様。なんでもないので、大丈夫です」
「そうですか? ところで、その人は? 竜騎士をお見受けしましたが」

アルフレード様の視線はレオに向いている。

「あ、本を探しておられるようなので案内しているだけです。それじゃっ!」

私はへらっと笑ってその場を誤魔化すと、足早に誰もいない書架の奥へとレオを連れていったのだった。


ようやく悪目立ちしない場所に来られたとほっとする。
背後を振り返ると、レオがとても不機嫌そうな顔をしていた。

「あ、ごめんなさい」

さすがに腕を掴んで無理矢理奥に連れて行くのは失礼だった。しかし、レオは全く違う反応を示す。

「ねえ、エレン。あの男誰?」
「あの男?」
「眼鏡かけた、さっきの──」

< 17 / 63 >

この作品をシェア

pagetop