【コミカライズ】竜騎士様の最愛花嫁
そう言われた私は、『うん!』とはりきって返事する。どんな子だろうと楽しみに待っていた私の目の前に現れたのは、とっても綺麗な顔をした可愛い男の子だった。
『はじめまして。エレオノーラです』
にこりと笑って挨拶する私に対して、人見知りだったレオはふいっとそっぽを向く。
むむっと思い、めげずにもう一度話しかける。
『一緒に遊ぼう』
レオは少し迷うような様子を見せたものの、今度は『うん』と頷いた。
レオのお父様は、その後も頻繁にレオを私の屋敷に連れてくるようになった。
私達が婚約したのは、私が14歳、レオが12歳になったときだ。魔法石鉱山を所有するレガーノ子爵家と、代々優秀な魔法使いを輩出するボローニ子爵家。所謂、政略結婚だった。
めでたいことだと喜ぶ両家の両親に対し、レオの表情は固かった。
(もしかして、レオはこの婚約が嫌なのかしら?)