LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜
このとき瑠璃はデパートの中に入っている店で働いていた。その店にいた先輩の一人が瑶煌だった。
口数は少ないが、客の相談に親身に寄り添っている姿が印象的だった。
飲み会で孤立してしばらくしてメッセージアプリのグループを見ると、同期が飲み会の相談をしていた。
『桜内はどうする? 呼ぶ?』
『なしなし』
『あいつ来るなら行かない』
瑠璃も参加しているグループで行われたやりとり。
瑠璃はショックで何も書き込めなくなった。
そんなことがあった日の夜。仕事を終えて帰ろうとする瑠璃を先輩女性が呼び止めた。人のいない通路に連れて行かれる。
周囲に人がいないのを確認してから、彼女は言った。イライラと目を吊り上げて。
「私のお客さん盗らないでよ!」
瑠璃は戸惑った。盗ったつもりはなかった。
先輩が休みの日に代理で対応したら、お客さんが瑠璃を気に入ってしまった。それから瑠璃を指名して買うようになった。客の要望だから店としても応えないわけにはいかない。
「そんなつもりはないです」
「性格悪いわね!」
言葉の棘を刺さんばかりに先輩は言う。
口数は少ないが、客の相談に親身に寄り添っている姿が印象的だった。
飲み会で孤立してしばらくしてメッセージアプリのグループを見ると、同期が飲み会の相談をしていた。
『桜内はどうする? 呼ぶ?』
『なしなし』
『あいつ来るなら行かない』
瑠璃も参加しているグループで行われたやりとり。
瑠璃はショックで何も書き込めなくなった。
そんなことがあった日の夜。仕事を終えて帰ろうとする瑠璃を先輩女性が呼び止めた。人のいない通路に連れて行かれる。
周囲に人がいないのを確認してから、彼女は言った。イライラと目を吊り上げて。
「私のお客さん盗らないでよ!」
瑠璃は戸惑った。盗ったつもりはなかった。
先輩が休みの日に代理で対応したら、お客さんが瑠璃を気に入ってしまった。それから瑠璃を指名して買うようになった。客の要望だから店としても応えないわけにはいかない。
「そんなつもりはないです」
「性格悪いわね!」
言葉の棘を刺さんばかりに先輩は言う。