LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜

48 苦笑

「明日にしてくれないか」

 瑶煌の声は、瑠璃には冷たく響いた。それはけっして夜の冷えた空気のせいではないはずだ。

「本当に、わざとじゃないの」

 アクアマリンが壊れた件だ。

 誰に疑われても、瑶煌にだけは疑われたくなかった。

 意地悪をする意志はあった。否定はできない。

 だけど、割ったのは自分じゃない。あれは事故だ。

「俺は現場を見てないから。片方の言い分で判断することはできない」

 公平だけど、瑠璃を拒絶する言葉。

 瑠璃は泣きそうになった。

 こんなに瑶煌に拒絶されたのは初めてだ。

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