LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜

53 強盗

 そのときだった。

 ガシャン、と大きな音がした。店の方からだ。

 四人は同時に顔を上げた。

 先に動いたのは瑶煌だった。店内に向かって走っていく。

 直哉が続き、瑠璃も走る。

 藍は迷ったあとにのろのろと向かった。ここに残っていても仕方がないし、カメオを渡して早く帰りたかった。婦人の大切なカメオを事務所の机に置き去りにするのは気が引けた。

 店内に入った藍は驚愕した。

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