LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜
「女性の病室に失礼する。私はこういうもので」
起き上がろうとする藍を手で制して、彼は名刺を差し出した。
藍は手を伸ばしてそれを受け取り、名前と肩書を見た。
MEILLEURS SOUVENIRS社長、翡翠川巧。
「えっ」
思わず声が出た。
大手チェーンの社長がなぜここに。
なぜ、店長と同じ苗字なのか。
こんな珍しい苗字。
だけど、まったく似ていない。瑶煌よりもいかつく、威厳のある顔だち。
『親父に実家を継げって言われててさ』
いつかの直哉の言葉が蘇る。では、実家とは……。
起き上がろうとする藍を手で制して、彼は名刺を差し出した。
藍は手を伸ばしてそれを受け取り、名前と肩書を見た。
MEILLEURS SOUVENIRS社長、翡翠川巧。
「えっ」
思わず声が出た。
大手チェーンの社長がなぜここに。
なぜ、店長と同じ苗字なのか。
こんな珍しい苗字。
だけど、まったく似ていない。瑶煌よりもいかつく、威厳のある顔だち。
『親父に実家を継げって言われててさ』
いつかの直哉の言葉が蘇る。では、実家とは……。