ＬＥ ＣＩＥＬ ＢＲＩＬＬＡＮＴ 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜

６１ 刑事の来訪

　一週間後、先日の二人の刑事が藍の自宅を訪れた。

　藍は困惑しながら刑事たちを部屋に入れた。

　引越しの荷造りをしていたので部屋が乱雑に散らかり、足の踏み場がない。段ボールが高く積まれ、部屋を圧迫していた。

「すみません、散らかっていて」

「引っ越しされるのですか」

「はい。両親が帰って来いって。危ないところには置いとけないからって。明日、引っ越し屋さんが来ます」

「そうですか。安全が第一ですからね。でも連絡がとれるようにはしておいてください。電話番号は変わってませんね？　念のためにご実家の住所も教えていただけますか」

　竹山が言う。手帳を取り出してメモの準備をする。

　言われて、藍は素直に教える。

「今日来たのはですね、少しお聞きしたことがありまして」

　竹山が言い、

「強盗が入った前日夜に、ネットに不審な書き込みがありましてね」

　塚田があとを引き取った。