ＬＥ ＣＩＥＬ ＢＲＩＬＬＡＮＴ 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜

　藍は店の中を歩いた。

　自分を落ち着けるために、先日までの店内を思い出しながら。

　ここにショーケースがあって、中には真珠が入っていた。ガラスのコップに店長のこだわりの白い花をいれて一緒に展示していた。

　ブルートパーズを見て、ブルースカイストーンを思い出して笑いそうになったな。

　店長と食事に行って、接客の練習をして、すごくドキドキして……。

　ドキドキと言えば、目が覚めたら瑶煌の家だったときもびっくりしてドキドキした。

「ちょっと待って」

　藍はショーケースがあったはずの場所を見る。

　そのとき展示されていたトパーズ。表示されたスカイブルーの文字。

　瑶煌の家で見た水色の石の指輪のデザイン画。

　そこに書かれたブルースカイストーンの文字。

「間違えるはずがない」

　瑶煌は専門家だ。