LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜

8 研修中

 閉店後、純麗が直哉に言った。

「普段は土曜日にはいないのに」

「ほら、研修中の人にはベテランがついて教えてあげないとダメじゃん? そのぶん人手がいるじゃん」

 笑いながら直哉が言う。

「やっぱりそうなのね。教えてくれないと。ていうか、日長さんがつかないの?」

「言う前に察して言いにきてくれたから、純麗さんなら任せられるって思って。ほら、俺が茅野さんにつくと、茅野さんのかわいさに俺が緊張しちゃうじゃん?」

「調子いいわね」

 笑うような呆れるような口調で純麗は答えた。

< 35 / 262 >

この作品をシェア

pagetop