LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜
「おはよう、茅野さん!」
直哉は昨日のことなど忘れたように藍に挨拶をする。
人をあんなにドキドキさせておいて、と少し恨めしい気持ちになる。
「朝からあんな怒鳴り声聞きたくないよねー、ごめんね」
「お前が謝ることじゃない」
なぜか謝る直哉に瑶煌が言う。
「そうだよねえ、俺じゃなくてお前が謝るとこだよな」
「いえ、眠気がとんで気合いが入りました」
「すっげえ気を使ってるよね。ほら可愛そうだろ」
「……すまない」
いつもは優しい微笑を浮かべている瑶煌が、どこか悲し気に見えた。電話で怒鳴り散らしていた人物と同じだとは思えない。
「なんか実家の親父さんが実家を継いでほしいってうるさいらしくて。だけど瑶煌はお店作っちゃったじゃん? 夢だったじゃんね」
「直哉、喋り過ぎだ」
止められて、直哉は肩をすくめた。
「瑠璃ちゃん、もう来てるから、掃除はよろしくね。時間だから俺はもう行くから」
直哉は店を出ていった。仕事のために。
直哉は昨日のことなど忘れたように藍に挨拶をする。
人をあんなにドキドキさせておいて、と少し恨めしい気持ちになる。
「朝からあんな怒鳴り声聞きたくないよねー、ごめんね」
「お前が謝ることじゃない」
なぜか謝る直哉に瑶煌が言う。
「そうだよねえ、俺じゃなくてお前が謝るとこだよな」
「いえ、眠気がとんで気合いが入りました」
「すっげえ気を使ってるよね。ほら可愛そうだろ」
「……すまない」
いつもは優しい微笑を浮かべている瑶煌が、どこか悲し気に見えた。電話で怒鳴り散らしていた人物と同じだとは思えない。
「なんか実家の親父さんが実家を継いでほしいってうるさいらしくて。だけど瑶煌はお店作っちゃったじゃん? 夢だったじゃんね」
「直哉、喋り過ぎだ」
止められて、直哉は肩をすくめた。
「瑠璃ちゃん、もう来てるから、掃除はよろしくね。時間だから俺はもう行くから」
直哉は店を出ていった。仕事のために。