LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜
「おはよー!」

 明るい声がして、直哉が店内に入って来た。

「あ、藍ちゃん、おはよー! このまえ、どうだった?」

 藍がとっさに答えられずにいると、直哉が言葉を重ねる。

「ほら、歓迎会のあと、瑶煌と一緒に帰ったじゃん」

「――何もないです」

「ほんとにぃ?」

 瑠璃からの視線を感じて、背筋がゾクっとした。振り返らなくてもわかる、きっと睨まれている。

 嫉妬だ。

 唐突に理解した。

 いつから?

 冷や汗が流れる。

 出勤二日目、瑶煌が藍を抱き留めたときから? いや、それ以前。

 ――もしかして、最初から。

「そうなの? あやしいなあ」

 軽い直哉の声が、耳にぐわんぐわん響く。

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