推し過ぎた悲劇のラスボスと、同化しちゃった!
 ヒューは仲良しな私がなんでその行動を取ったかという詳しい経緯を、たまに聞きたがる。けど、彼は私に意地悪をしている訳じゃない。

 これは変だななんでなんだろうおかしいと不思議に思ったことを常に追求したいという研究者体質で、彼には悪気は一切ない。

 ヒューは頭がとても良い人で、常に生きていく上で効率的に物事を考えられる。

 だから、彼はディミトリをけなしている訳ではなく、彼と親しくなると生じるだろうデメリットを、友人である私に教えを丁寧に説いてくれているという訳。

「ヒュー。話さなかったとしててもリズウィン様の内面は伝わってくるわ。そんな風に周囲から見られて絶対に居心地の悪いはずなのに、黙々と孤独に勉学に励んでいるし……たとえ腹が立つような何を言われたとしても、我慢して言い返さないじゃない」

「それは確かに。君の言うようにリズウィンは自らが不遇の立場にあるからと、自暴自棄になるような人間ではないね」

「逆にヒューに聞くけど、もしリズウィン様の立場にあったとして、自分は気高くグレないという保証でもあるの?」

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