推し過ぎた悲劇のラスボスと、同化しちゃった!
 こんなに素敵な人と両思いとか、前世では私は私の知らない内に世界を救っていたのかもしれない。何かしらの偶然で、そういうことがあるかもしれないし。

 そうだよ。そうでもないと、こんな奇跡信じられない。

「なあ。シンシア。また会いたい人が居たら、なんて言えば良いと思う?」

「……? また会いたいって、素直に言えば良くないですか?」

 私は何を言い出すのだろうと思ったら、次の一言で不意打ちを食らった。

「シンシア。また会いたい……出来るだけ早く。君が俺のところに来てくれるのを待つだけでは、嫌になった」



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