推し過ぎた悲劇のラスボスと、同化しちゃった!
「どうしてだ?」
本当に言葉の意味もわかっていなくて怪訝そうなんだけど、この年齢で人付き合いを避けていたツケを払いたくはないよね?
「絶対、悪い人に騙されそう。心配だから。何かあったら、私に相談して」
年下の女の子から頼りないから私の言うこと聞きなさいと注意されたのに嬉しそうに頷いたディミトリを残して……死ななくて、本当に良かった。
◇◆◇
ディミトリのことを気に入っていたらしいアドラシアンは不気味なくらいに、私とディミトリの二人に近づかなくなってしまった。
付き合い始めた私の言う事ならなんでも聞いてくれるディミトリは、手紙の件も不気味だしと言えば「彼女には近づかない」と自発的に約束してくれた。
アドラシアンは自分からエルヴィンに近付こうとして、周囲に居た女生徒から注意されたという噂は聞いた。
転校生の彼女がエルヴィン・シュレジエン不可侵条約を知らないのも、それは無理はないから仕方ない。
けど、例の監督生スティーブに頼んでエルヴィンに自分を紹介してもらうという反則技を使ったと、シュレジエン先輩のファンの反感を買っているらしい。
本当に言葉の意味もわかっていなくて怪訝そうなんだけど、この年齢で人付き合いを避けていたツケを払いたくはないよね?
「絶対、悪い人に騙されそう。心配だから。何かあったら、私に相談して」
年下の女の子から頼りないから私の言うこと聞きなさいと注意されたのに嬉しそうに頷いたディミトリを残して……死ななくて、本当に良かった。
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ディミトリのことを気に入っていたらしいアドラシアンは不気味なくらいに、私とディミトリの二人に近づかなくなってしまった。
付き合い始めた私の言う事ならなんでも聞いてくれるディミトリは、手紙の件も不気味だしと言えば「彼女には近づかない」と自発的に約束してくれた。
アドラシアンは自分からエルヴィンに近付こうとして、周囲に居た女生徒から注意されたという噂は聞いた。
転校生の彼女がエルヴィン・シュレジエン不可侵条約を知らないのも、それは無理はないから仕方ない。
けど、例の監督生スティーブに頼んでエルヴィンに自分を紹介してもらうという反則技を使ったと、シュレジエン先輩のファンの反感を買っているらしい。