推し過ぎた悲劇のラスボスと、同化しちゃった!
「男子って……プレゼントされると、何が嬉しい?」

「人によると思うけど……誰にあげるの?」

 ディミトリは鞄から出した布で額の汗を拭いながら、不思議そうに言った。

 私はえへへと笑いつつ、彼の疑問に答える。

「ディミトリ」

「え。俺?」

 自分を指差し驚いている彼は、この後に私には信じ難いことを言った。

「俺はこれまでに、プレゼントをされたことないから……何が嬉しいかな。もらった事ないから、わからないんだ」

 はー!?


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